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株式会社ウィズコーポレーション
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音の出る絵本と著作権 楽曲使用について 解説とQ&A!

2026.03.17

 

目次

1.音の出る絵本と著作権

2.音楽と著作権─JASRACの役割

3.既存楽曲を使用する場合の基本フロー

4.音の出る絵本の使用料はどう決まる?

5.よくある質問と確認ポイント

6.安心のサポート体制

 

1.音の出る絵本と著作権

 
たくさんの子どもたちに愛されている、メロディや歌声が流れる音の出る絵本。
その商品企画において、重要なカギを握るのが「選曲」です。
 
子どもたちに人気の定番曲か、あるいは最新のトレンドを取り入れた楽曲か。
魅力的な選曲は商品の価値を大きく左右しますが、それと同時に避けて通れないのが楽曲の著作権です。
 
「ヒット曲を使いたいけれど、著作権料が高い?」「童謡なら自由に使っていいの?」といった疑問を抱えるご担当者様も少なくありません。
音の出る絵本において、どの楽曲を選ぶかは制作全体のコストバランスに直結します。
 
音の出る絵本は「出版物」であると同時に、音楽データを内蔵した「録音物」としての側面を併せ持っています。
そのため、紙面に歌詞や楽譜を掲載する権利「出版」だけでなく、メロディを再生する権利「録音・複製」についても正しく処理し、適切な使用料を予算に組み込んでおく必要があります。
 
本記事では、音の出る絵本と著作権の関係を中心に、制作現場で求められる著作権対応の全体像を整理し、スムーズな製品化に向けた申請フローや費用の目安を分かりやすく解説します。

 

2.音楽と著作権━JASRACの役割

 
音の出る絵本を製作する際、欠かすことができないのがJASRAC(一般社団法人 日本音楽著作権協会)です。
JASRACは、膨大な数の作詞家・作曲家、音楽出版社から著作権の管理を委託されている「著作権管理団体」です。
 
JASRACの主な役割は、音楽を利用したい人からの申請を受け付け、定められたルールに基づいて「利用許諾」を出し、徴収した使用料をクリエイターに適正に分配することです。

もしJASRACのような団体がなければ、制作者は楽曲を使うたびに、個々の作詞家や作曲家を探し出して直接交渉しなければなりません。
JASRACは、いわば音楽利用の「総合窓口」として、スムーズなコンテンツ制作を支えるインフラのような役割を担っています。
クリエイターの権利を守りながら、私たちが適正に音楽を利用できるよう導いてくれる重要な存在なのです。
 
ただし製作を進める上で、以下の2点に注意が必要です。

 

1-管理楽曲かどうかの確認

全ての楽曲をJASRACが管理しているわけではありません。
海外の楽曲や一部のアーティストは別の団体が管理している場合があるため、まずはデータベース(J-WID)での確認が必要です。

 

2-「音そのもの」の権利(原盤権)

JASRACが管理しているのは、あくまで「曲(メロディ)」や「詞」の権利です。
市販されているCDや配信音源の「音」そのものを絵本に収録したい場合は、JASRACへの手続きとは別に、製作者が持つ「原盤権」の許諾を得る必要があります。

 

3.既存楽曲を使用する場合の基本フロー

 

音の出る絵本に既存の楽曲を収録する場合、企画から製造までには決まった手順があります。
スムーズに進行させるための基本フローを確認していきます。

 

■ステップ1:楽曲の管理状況を確認

まずは使いたい曲をJASRACの作品データベース(J-WID)で検索します。
JASRACが管理しているか、あるいは別の団体か、または著作権が切れているかを確認します。
 

■ステップ2:利用形態(録音・出版)の整理

音の出る絵本は、音楽を「録音」して「複製」する行為にあたります。
歌詞を紙面に掲載する場合は「出版」としての権利も関わるため、どのような形で楽曲を使うのかを整理します。
 

■ステップ3:利用申請を行う

管理団体へオンラインまたは書類で申請します。
この際、予定している販売価格や初版部数などの情報が必要になります。
 

■ステップ4:必要に応じて「原盤権」の確認

もし市販のCD音源などをそのまま取り込む場合は、この段階までにレコード会社など(原盤権者)への確認と許諾取得を完了させておく必要があります。
 

■ステップ5:許諾番号の取得・表示

申請内容に基づき「利用許諾」が得られ、「許諾番号」が取得できます。
取得した「許諾番号」を絵本の裏面などにある奥付に印字します。
 
 
これらの対応が完了して初めて、本格的な製造・販売が可能となります。

 

4.音の出る絵本の使用料はどう決まる?

 
音の出る絵本を商品化する際、もっとも気になるのが「著作権使用料がいくらかかるのか」という点だと思います。
例として、JASRACの使用料の算出を掲載します。
 

1-使用料算定の基本ルール

■録音物の使用料
音の出る絵本(録音物)の場合、一般的には「8.1 円×製造数(小数点以下四捨五入)×管理楽曲数+消費税相当額」といった計算式がベースとなります。
さらに、歌詞を紙面に掲載する場合は、別途「出版」としての使用料が加算される仕組みです。
 
■出版物の使用料
1件単価×JASRAC管理件数+消費税相当額=出版使用料

※2026年3月現在
参照:JASRAC「録音商用複製 使用料計算シミュレーション」
・録音物の製作(複製)/録音(商用複製)https://www.jasrac.or.jp/users/calculation/pdf/audio1.pdf
・出版物などの製作(複製)/衣料品・玩具・茶碗・のれん等https://www.jasrac.or.jp/users/calculation/pdf/pub-calculation4.pdf

 

2-企画段階(楽曲選定)で注意すべきポイント

予算を抑えたい場合、以下の2点に注目してください。

曲数: 収録するメロディが増えれば増えるほど、比例して著作権料も上がります。
著作権消滅楽曲(パブリックドメイン:PD)の活用: クラシックやわらべうたなど、著作権が切れた楽曲を織り交ぜることで、全体の支払額をコントロールすることが可能です。
 

3-予算計画における著作権料の比重

音の出る絵本は、通常の絵本に比べて「モジュール」の原価がかかります。
そこに著作権料が加わるため、企画の初期段階でのコストシミュレーションを行うことがカギとなります。

 

5.よくある質問と確認ポイント

 
制作現場でよく受ける楽曲使用の際のご質問や、間違いやすいポイントをまとめました。

 

Q1:古い童謡なら、すべて無料で使えますか?

A:いいえ、作者の没後年数に注意が必要です。

現在の日本の法律で、音楽の著作権は「著作者の死後70年」まで保護されます。
例えば、「赤とんぼ」でも、作詞の三木露風は1964年没、作曲の山田耕筰は1965年没のため、まだ権利が存続しています。
一方、文部省唱歌や明治時代の楽曲などは、著作権消滅楽曲として無料で使えるものが多いです。

 

Q2: 電子音や動物の鳴き声で歌うなど、アレンジすれば申請は不要ですか?

A:いいえ、申請が必要です。

 

Q3:市販のCD音源を、そのまま絵本に使用してもいいですか?

A:いいえ、CDの購入代金には「公共の場や商品での二次利用料」は含まれていません。

CD音源をそのまま使うには、管理団体への申請に加え、レコード会社等が持つ「原盤権」の許諾が必要です。
この許諾料は高額になることが多いため、音の出る絵本では「メロディだけを借りて、自社で音源を新しく制作する」のが一般的です。

 

Q4.:外国の曲を日本語で歌わせたい場合に許諾は必要ですか?

A:はい、「訳詞の許諾」が必要です。

外国曲を日本語に訳して収録する場合、原曲の権利者(海外の音楽出版社など)から訳詞の許可を得る必要があります。

 

Q5: オリジナル曲を作れば無料になりますか?

A:はい、著作権使用料はかかりません。

自社で制作した完全オリジナル曲であれば、管理団体への支払いは不要です。

 

Q6:コーラスや短いフレーズを使用するだけでも料金は同じですか?

A:はい、基本的に1曲としてのカウントになる場合が多いです。

 

6.安心のサポート体制

 
音の出る絵本に歌やメロディを使用することは、子どもたちの感性に響く素晴らしい付加価値となります。
 
しかし、これまで解説してきた通り、管理団体への申請、使用料の算出、さらには「著作者人格権」や「原盤権」といった複雑な権利関係の整理には、専門的な知識と多くの時間が必要です。
せっかくの素晴らしい企画も、権利処理の不備によって発売が遅れたり、クオリティを妥協せざるを得ない事態は避けなければなりません。
 
「この楽曲は管理対象?」「この部数だと著作権料はいくらになる?」「外国曲を使いたいけれど手続きが分からない」
そんな悩みをお持ちの担当者様は、ぜひ一度私たちにご相談ください。
 
弊社では、数多くの音の出る絵本製作で培ったノウハウを活かし、企画段階の選曲アドバイスから煩雑な事務手続きまで、トータルでサポートいたします。
 
 
コンプライアンスを遵守し、クリエイターの権利を守りながら、子どもたちに愛される一冊を共に作り上げましょう。

 
 

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