アイデアと技術で広がる「ピアノ絵本」
2026.10.14

音の出る絵本の中でも、長く人気を集めている「ピアノ絵本」。
書店には、さまざまなデザインをはじめ、独自の収録曲やアレンジ、人気キャラクターを起用した商品など、各出版社様の工夫が詰まったピアノ絵本が並んでいます。
一見すると、ピアノ絵本はすでに多くの商品が出揃っているように見えるかもしれません。
しかし、遊び方や機能、音の仕組み、そして本体の形状に目を向けてみると、まだまだ新しい商品を生み出すアイデアはあります。
「ただ音が鳴るだけではなく、もう一歩面白い仕掛けを入れたい」
「既存のピアノ絵本とは違う特徴を持たせたい」
「子どもが何度も遊びたくなるような機能を取り入れたい」
そんな商品企画のヒントとして、今回はこれまでに手掛けた音の出る絵本の中から、ユニークな機能を搭載したピアノ絵本を4つご紹介します。
■目次
1.弾く速さに伴奏が寄り添う! 『ヤマハのピアノえほん 改訂版』 (ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス刊)
2.自分の声がドレミの音階に! 『いちばんたのしい! ピアノえほん 新装版』 (ワニブックス刊)
3.鍵盤を押すと「ドレミ」で歌う! 『NEW 名曲いっぱい! たのしいピアノえほん』 (東京書店刊)
4.大きな鍵盤で両手演奏ができる! 『どうようクラシック 名曲ピアノえほん 改訂版』 (ポプラ社刊)
5.ピアノ絵本の差別化は「機能の組み合わせ」から生まれる
6.音の出る絵本・音声グッズの「こんなことできる?」をカタチにします
1.弾く速さに伴奏が寄り添う!『ヤマハのピアノえほん 改訂版』
(ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス刊)

ピアノのトップブランドであるヤマハ様ならではの「本物の音」へのこだわりと、美しい音色を楽しめる『ヤマハのピアノえほん 改訂版』。
音楽に触れる楽しさを大切にした、さまざまな機能が搭載されています。
その中でも、他のピアノ絵本との差別化につながる特徴が「テンポ追従機能」です。
■弾く速さに合わせて、伴奏も変化
一般的なピアノ絵本の自動伴奏は、あらかじめ決められたテンポで再生されるものが主流です。
一方、この商品では、鍵盤をゆっくり弾けば伴奏もゆっくりに、速く弾けば伴奏もその速さに合わせて変化します。
つまり、演奏するお子さまのペースに合わせて、伴奏がリアルタイムでついてきてくれるのです。
■「自分のペースで弾けた!」をサポート
さらに、全鍵盤に搭載されたLEDが演奏をガイドしてくれるため、初めてピアノに触れるお子さまでも、楽しみながら演奏に挑戦できます。
決められたテンポに合わせるのではなく、自分のペースで音を鳴らしながら、まるで誰かと一緒に演奏しているような感覚を味わえるのがポイントです。
ヤマハのピアノえほん 改訂版|ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
★商品企画のヒント
お子さまが機械に合わせるのではなく、機械側がお子さまのペースに合わせるという発想。
こうした「ユーザーに寄り添う仕組み」を加えることで、既存商品との差別化につながります。
2.自分の声がドレミの音階に!『いちばんたのしい! ピアノえほん 新装版』
(ワニブックス刊)

カラフルでポップな世界観と、子どもたちに身近な人気曲をたっぷり収録した『いちばんたのしい! ピアノえほん 新装版』。
この商品の大きな特徴が、子どもの好奇心を刺激する「おしゃべりピアノ機能」です。
■自分の声や身近な音が、ピアノの音色に変わる
従来のピアノ絵本にも、さまざまな音色に切り替えて楽しめる機能はありました。
しかし、この商品では「用意された音を選ぶ」のではなく、「自分で音を作る」という発想を取り入れています。
内蔵マイクに向かって自分の声や身近な音を録音すると、その音がドレミファソ……という鍵盤の音階に変化。
自分で作った音を使って、実際に演奏を楽しむことができます。
■「録音する」から遊び方が広がる
例えば、拍手の音やペットの鳴き声など、子ども自身が「この音を使ってみたい」と思ったものを録音して楽しむことができます。
最初から用意された音を鳴らすだけではなく、自分で音を見つけ、録音し、それを演奏する。
こうした能動的な遊び方が、何度も触ってみたくなるきっかけになります。
★商品企画のヒント
商品側が遊び方をすべて決めるのではなく、ユーザー自身が素材を作れる仕組みを取り入れる。
「録音」「変換」「組み合わせ」などの機能は、音の出る絵本だけでなく、さまざまな玩具やグッズの企画にも応用できます。
3.鍵盤を押すと「ドレミ」で歌う!『NEW 名曲いっぱい! たのしいピアノえほん』
(東京書店刊)

キラキラとした愛らしいデザインと、ボリューム満点の収録曲、充実した機能で長く楽しめる『NEW 名曲いっぱい! たのしいピアノえほん』。
この商品には、子どもの「弾いてみたい」という気持ちを後押しするユニークな「ドレミモード」が搭載されています。
■鍵盤を押すと、その音を「ド・レ・ミ」で教えてくれる
通常のピアノ音とは異なり、この「ドレミモード」では、鍵盤を押すと人の声で「ド・レ・ミ」と階名を歌ってくれます。
鍵盤を押すたびに声が返ってくるため、次々と鍵盤を押して、声で音をつなげていくような遊びを楽しめるのが特徴です。
■遊びながら自然に音階を覚えられる
まだ楽譜を読むことができないお子さまでも、鍵盤と音の名前を同時に体験することで、「この鍵盤を押すと、この音が鳴る」という感覚を自然に身につけるきっかけになります。
「音楽を学ぶ」という目的を前面に出すのではなく、楽しい遊びの中に学びの要素を組み込む。
それによって、遊びながら音楽への興味を広げられる商品になっています。
★商品企画のヒント
「音が鳴る」という基本機能に、声・言葉・学習要素を組み合わせることで、商品の体験価値をさらに広げることができます。
音声を使った仕掛けは、知育玩具や教材などにも応用しやすいアイデアです。
4.大きな鍵盤で両手演奏ができる!『どうようクラシック 名曲ピアノえほん 改訂版』
(ポプラ社刊)

童謡からクラシックまで幅広い名曲を収録し、本物のピアノに近い感覚で演奏を楽しめる『どうようクラシック 名曲ピアノえほん 改訂版』。
この商品の大きな特徴は、絵本という限られたサイズの中で、本格的な演奏体験を実現した「折りたたみ式の形状」です。
■絵本を開くと、大きな鍵盤が現れる
絵本は、持ち運びや収納のしやすさが大きな魅力です。
一方で、本格的なピアノ演奏を考えると、鍵盤の大きさや数を確保する必要があります。
そこで、本体を折りたたむことでコンパクトに収納しながら、開いたときにはワイドな大型鍵盤になる設計を採用。
「絵本のコンパクトさ」と「本格的な演奏性」を両立しています。
■両手で演奏できる
鍵盤数とサイズをしっかり確保することで、片手での練習だけでなく、両手を使った演奏にも挑戦できます。
お子さまの成長に合わせて、簡単な演奏から少しずつステップアップできるのも魅力です。
★商品企画のヒント
機能だけではなく、「形そのものを工夫する」ことも商品の差別化につながります。
「収納時は小さく、使用時は大きく」といった発想は、音の出る商品に限らず、商品サイズに制限のある雑誌付録などで活用できます。
5.ピアノ絵本の差別化は「機能の組み合わせ」から生まれる
このように、同じ「ピアノ絵本」というジャンルでも、音・声・光・形状・遊び方に工夫を加えることで、まったく違った商品価値を生み出すことができます。
大切なのは、単に新しい機能を追加することではありません。
「誰に、どんな体験をしてもらいたいのか」
「今までの商品と何を変えるのか」
という企画の目的に合わせて、適切な技術やギミックを組み合わせることです。
6.音の出る絵本・音声グッズの「こんなことできる?」をカタチにします
ピアノ絵本に使われている技術やアイデアは、さまざまな商品企画にも応用することができます。
例えば、
・知育玩具・幼児向け教材
・キャラクターの声を使ったボイスグッズ
・音や光のギミックを搭載した玩具
・オリジナル商品のOEM製造
など、さまざまな商品企画に応用することができます。
「こんな商品を作りたいけれど、どうやって実現すればいいかわからない」
「既存の商品とは違うギミックを取り入れたい」
「音や光を使った商品を企画したい」
「まだ仕様は決まっていないけれど、アイデア段階から相談したい」
そんな場合も、ぜひご相談ください。
企画のアイデア出しから、機能・ギミックの検討、量産を見据えた設計・デザイン、製造まで。
アイデアを具体的な「商品」という形にするところまで、トータルでサポートします。
これまで培ってきた音の出る絵本や音声グッズのノウハウを生かし、「こんなことができたら面白い」というアイデアを、実際の商品へ。
新しい音の出る商品づくりをお考えでしたら、ぜひお気軽にご相談ください。
「まだ企画段階」というご相談も歓迎しています。